2020/10/3 富士山(山梨県)

 9月下旬になると主に山梨県の里山へと探索の舞台を移すのだが、今年は山梨県の山の状態があまりよくなさそうなので、仲間と2人で相談した結果、富士山へ行ってみることになった。例年、富士山は10月に入るとめっきりキノコが少なくなるため全く期待していなかったが、今日は予想に反していろいろなキノコをみつけることができた。

ヤギタケ

 山梨県側の3合目付近を探索。車を降りるとかなり寒く、この寒さではキノコが発生していないのではないかと思ったが、林に入ってみると意外にもキノコが多く、このヤギタケもあちらこちらで見られた。

クロカワ

 誰かに採られている形跡はあったが、それでもいろいろな場所で見かけた。

 じっくり探すと、大きなものから小さなものまでよくみつかった。撮影のみで収穫しないが、もし収穫したとするとかなりの量になったはずだ。

ホテイシメジ

 本種はカラマツがある場所でよく見かけたが、なぜかハナイグチは状態の悪い1個しかみつからなかった。

ベニテングタケ

 何箇所かで見られたが、傘表面のイボがとれてしまっているものばかり。この被写体は幼菌だが、本種らしいイボがしっかりと残っていたため撮影。

オニナラタケ

 地面ばかり見て歩いていたので、間近にいたにもかかわらず、本種の発生になかなか気付かなかった。

ドクツルタケ

 言わずと知れた猛毒キノコ。何箇所かで見られたが傷んだものが多く、被写体になるものは少なかった。
 真っ白なキノコは撮影の際に白とびしやすいため、露出には気をつかう。

アイシメジ

 あちらこちらで見かけた。複数いっしょに発生しているものを撮りたかったが、単発のものばかりだった。

クマシメジ

 フェルト状の傘表面が特徴的。

ショウゲンジ

 時期的に富士山のキノコは終盤のはずなので、本種はもうない思っていたが、いろいろな場所で発生していた。

カベンタケモドキ

 カベンタケとカベンタケモドキの区別がつきにくいが、カベンタケモドキでいいらしい。小さいが沢山発生しており、レモンイエローが鮮やかだった。

チャナメツムタケ

 秋の終盤のキノコである本種も発生していた。

トビイロノボリリュウタケ

 群生していたが、発生はこの場所だけだった。

ホウキタケ

 人があまり歩かないような場所に発生していたので、採られずに残っていたのだろう。

スギタケ

 コメツガの木の根元、周りに株状で発生していた。

ムキタケ

 これも秋の終盤のキノコだ。まだムキタケの時期には早いと思っていたが。

サンゴハリタケモドキ

 この倒木に何株か発生していたが、この株だけは大きくて立派だった。

コウタケ

 富士山からの帰り道に寄った里山に発生していたが老菌だった。特徴的な傘表面のトゲはほとんどなくなっていたが、香りはまさしくコウタケ。新鮮なものではなかったが、それでもコウタケが見られたので満足。

 9月下旬から雨が少なく、昼間の気温も暑いせいか、今日の富士山は夏キノコと秋終盤のキノコが入り乱れる状態だった。これまで発生していなかった状況から一気に発生して、すぐに終わるパターンかもしれない。
 来週もほとんど雨が降らない予報。今年も不作の年になってしまうのだろうか。

コメント

  1. うたろ より:

    10月に入ったので西湖周辺へキノコの状態を見に行ってきましたが、大してキノコは出ていませんでした。古いものもなかったので発生自体が遅れている様子でした。富士山では静岡側と山梨側では違うのかも知れませんが、短い期間に色々なキノコが一斉に発生していたのは良かったですね。クロカワやコウタケ等が見られたのはラッキーでしたね!!

    • 木野 光明 木野 光明 より:

       富士山に行ったのは大正解でした。まさかこんなにあるとは思ってもみませんでした。本来であればコウタケなど高級キノコの発生時期ですが、これだけ雨が降らないと今年もダメかなって思います。でも、出ていないことを確認しに行かなければ気が済まないんですけどね。

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