山梨県の探索は先週で最後のつもりだったが、まだ秋の最終盤キノコが見られるのではないかと淡い期待を抱いていた。前日の観察会で友人2名を誘ったところ意気投合し行くことに。昨年の秋終盤にムレオオフウセンタケが最盛期だった笛吹市の山へ行って来た。

山の気温はかなり下がっており薄いジャンパーを着てちょうどよいくらいだった。これではさすがにキノコも少なく、歩き出してしばらくは小型の不明菌くらいしか見つからなかったが、遊歩道脇に転がっていた細い倒木に発生している本種を見つけた。独特な芳香があり本種とわかった。

遊歩道脇に紫色の頭を発見。落ち葉をかき分けると本種がたくさん現れた。傘の上に付いた落ち葉のゴミを掃除するのが大変だったが、本種は滑りがないのでかなり綺麗に取り除くことができた。

2個に近づいてローアングルで撮影。色はあせておらず紫色が美しい。

別の群生。被写体を変えながらいろいろなアングルで撮影したため、本種だけでかなりの撮影時間を要した。

このポイントに群生しており、これはその一部。

何箇所かで見られたが、ほとんどが古く状態は悪かった。この個体だけは状態がよかったので撮影。

この山のアカマツ林によく発生しているキノコだが、この日はたまに発生している程度で、群生しているものはなかった。

昨年本種が群生していた枯れたアカマツの根本を見てみると、今年も大群生だった。キノコの状態もよく、いろいろな構図で撮影した。

枯れたアカマツの根に沿うように発生。

全景。実はアカマツの反対側にも1株ある。決して珍しいキノコではないが、こんな多くの株立ちが発生するポイントはなかなかないと思う。

尾根から斜面の下を見ていると群生が見えたので、ナラタケかと思って下りて確認すると本種だった。

カベンタケかと思っていたが、柄のような部分が存在するのは本種とのこと。

地上生のキノコがほとんど見つからないため、北側斜面の倒木を見て回ることにしたが、倒木は少なく古いものが多かった。それでも丹念に探すといろいろ見つかり出し、本種も多くはなかったがいくつか確認できた。

いっしょに歩いていた友人が発見。まだ出始めの若い個体。

キノコの発生があまり期待できないヒノキ林を見ていると橙色の傘が見えた。斜面を下りて確認すると本種だった。
綺麗なムラサキシメジ、クリタケの群生を見ることができたので、今年最後の山梨県探索も無駄にはならず悔いなく終えることができた。
毎年、秋のキノコシーズンを待ち遠しく思っているのだが、今年もこのシーズンが始まったかと思ったらあっという間に終わってしまった。寂しい気持ち。



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