仲間といっしょに3人で富士山のブナ林を歩いてきた。

この時期のブナ林は地上生のキノコがほとんどないため倒木や立ち枯れを探すことになるが、倒木はあるもののキノコが見つからない。しばらく歩いてようやく本種が見つかった。前日の雨のおかげでぬめりが出ており綺麗だった。

こちらは別のポイントで見つかったもの。上から見ると傘は灰色に近い色だったが、ローアングルで傘裏を見ると本種の和名のとおり黄金色だった。

何箇所かで見られたが、乾いたものばかりで被写体にならない。この個体は倒木の下部に発生していたせいか本種らしいぬめりが残っていたので撮影。

ブナの殻斗に発生。非常に小さなキノコが無数に発生しており、当初何かわからず仲間に見せると本種であることを教えてくれた。しかも全く珍しくなく、この時期はいくらでもあることのこと。付近の落ち葉をかき分けると大量に見つかった。

まだ幼菌。秋は群生したものをよく見かけるが、春は珍しく、発生したとしても量が少ない。

ブナの倒木に発生。当初イタチナミハタケかと思ったが、仲間がキツネナミハタケと教えてくれた。ただ、キツネナミハタケの文献が少ないため、念のため「?」とした。

枯れ沢の倒木に発生。倒木の突端の下部に発生しており、撮影箇所の足場は沢の斜面でこれ以上降りられず、しかも三脚が固定できない場所だった。ほぼ手持ちの状態で撮影したため良い写真にはならなかった。

そろそろ探索を終わりにしようとしていた時に見つかった。非常に大きくて立派だ。アミヒラタケとしたが、タマチョレイタケと同種との説があるため「?」とした。

ローアングルでも撮影。傘裏は管口。

立っている木の上部にも発生。望遠ズームで撮影したが、手前の枝が邪魔している。
当初、何もキノコが見つからずどうなるかと思ったが、結果的にはいろいろ見つかった。キノコだけではなく植物や鳥の観察もしながらの散策となり充実した一日だった。
コメント
もうこの時期から富士山はキノコが発生しているのですね。
アミヒラタケの写真がとても素敵です。
富士山はまだアミガサタケやヒロメは発生していないのでしょうか?
この時期でも材上生のキノコはあります。まだ少ないですが。
富士山のアミガサタケやヒロメノトガリアミガサタケの発生は5月中旬から下旬になるかと思います。