静岡木の子の会の観察会を湖西市の照葉樹林帯で開催した。
クロタマゴテングタケ
照葉樹林帯の遊歩道を歩き出してすぐ、道端に発生していた。このあともあらゆるポイントで発生が確認できた。
ベニウスタケ
アンズタケにしてはオレンジ色が濃く、最初何かわからなかったが、会長がベニウスタケと同定した。
別のポイントでも発生が確認できた。
カバイロコナテングタケ
見つけた瞬間はチチタケかと思った。木の枝が覆いかぶさっていたので取り除くと傘の表面が粉っぽく、本種だとわかった。非常に綺麗な状態だった。
マクツバコナカブリテングタケ(仮称) 俗称:ティラミステングタケ 【学名】Amanita vestita
自宅裏山でも見ている「コナカブリテングタケ」としたものが本種であることがわかった。今回の場所ではいろいろなポイントで数多く発生しており、この場所では全く珍しくないキノコといえる。
キヒダタケ
傘表面を見た瞬間、その雰囲気からイグチと直感。しかし横から見ると管口ではなく、一瞬「あれっ」と思ったが、キヒダタケもイグチの仲間なので納得。
ヤシャイグチ
イグチが少ないと皆で話しながら歩いていると、少し明るい場所に本種が発生していた。こんなに綺麗な状態の本種は見たことがなく、非常に嬉しい出会いだ。
ミカワクロアミアシイグチ
暗い照葉樹林帯の少し開けた場所にオニイグチモドキのトゲがないような傘のイグチを発見。会長が本種ではないかと騒いだ。静岡県では見つかっていなかった種で、愛知県に近いこの場所ならもしかするとあるかもしれないと期待していただけに大きな発見となった。この場所では群生しており、フェアリーリングを形成していた。
しばらく歩いた別のポイントでもこの個体が見つかった。
オオオニテングタケ
枯れた沢のような場所の斜面に発生。非常に大きいため、初めて本種を見た参加者は驚いていた。
キニガイグチ
本種は何箇所かで見られたが、腐りかけたものばかり。この個体はなんとか被写体として耐え得るものだった。
ニガイグチモドキ
かなり赤みが濃く綺麗だったので別種かと思ったが、個体差によるものと判断。
もっとイグチの仲間が発生しているかと思っていたが、テングタケの仲間が多く、少し期待外れだった。それでも他の場所ではほとんど見かけないマクツバコナカブリテングタケ(仮称)がたくさん発生していたり、静岡県では発生しているという情報がなかったミカワクロアミアシイグチが確認されたりしたので、非常に価値のある観察会となった。
非常に暑く、参加者の汗をかく量が尋常ではなかった。熱中症の危険性もあるため、参加者の健康面を配慮し午前中で観察会終了となった。
コメント
暑い中の観察会お疲れ様でした。西部のの照葉樹林帯はもはや愛知と接しているのでミカワクロアミアシイグチがあってもおかしくないでしょうね。
他の方のHPでベニウスタケの写真を拝見してアンズタケとどこが違うのかわからなかったので図鑑を引っ張り出して傘の径のサイズが違うくらいなのかなと思っていましたが、肉眼で見ると色も違うのですね。
カバイロコナテングタケは沼津の公園で見たことがあるだけです。今年の夏のキノコは順調に発生しているようですね。これなら暑い中の探索するだけの価値があると思います。
午前中だけで切り上げたのは英断でしたね。
今日も自宅の裏山へ出かけようと思いましたが、あまりの暑さに断念。しばらく雨が降りそうもないため、次の週末にはキノコが消えてしまうかもしれませんね。
ベニウスタケは写真では黄色っぽく見えますが、実際は赤色に近いくらい濃い橙色で、あきらかにアンズタケとは違っていました。