例年であれば高級キノコが発生するトップシーズンに突入の時期。友人2人とともに気になっていた山梨県の山に行って来た。

目的地に着くとすでにキノコ採りと思われる地元の車が4台ほど停まっていた。人が多くなっているという状況を目の前にして、キノコの発生時期が来たと感じた。歩き出してすぐの山道の脇にも数種のテングタケやハラタケが多く発生しており、被写体には困らない状況だったが、まずはパスして本命の場所へと急ぐ。
本命の場所の手前で斜面を除くと、白いキノコが大群生を形成しているのが見えた。この発生の仕方は本種だろうと思いながら下りてみると、やはり予想通り本種だった。本種も意外と会えないキノコのため、非常に嬉しい発見となった。

ローアングルで撮影。

ダイダイガサとのコラボレーション。大きさの差がありすぎる。
被写体を変えながらいろいろな構図で撮影したため、この場所での撮影時間は長くなった。

本命の尾根にたどり着き慎重に足元を探すもコウタケは全く見つからない。まだ時期には早いようだ。しかし後ろを歩いていた友人が本種を発見。ただですら見つけにくいキノコとあって見逃してしまった。しかも幼菌とあって、全く目に入ってこなかった。友人の見つける能力に驚く。
結局、本種はこの場所の幼菌数個しか見つからなかった。

友人が尾根のすぐ下で発見。

多く発生していたが被写体としてよいものがなかなかなく、ようやくローアングルで撮影できる群生が見つかったので撮影。

1個では写真としてありきたりのつまらないものになってしまうため、複数が1カットに収まるこのような被写体はありがたい。濃い赤色が綺麗だった。

多く発生していたが、傘が割れたものばかりで状態のよいものは少なかった。

あまり大きくはなかったが、本種の特徴である傘上のイボがきちんと残っていた。

落ち葉を持ち上げていたのでかき分けると、傘が大きく、柄もしっかりとしたフウセンタケが現れた。こんな立派なキノコであるにもかかわらず種名はわからない。

上記フウセンタケから2mほど下がった場所で友人が発見。本種も準高級キノコと言えるので、見つけると嬉しくなる。

傘の表面を見た時はキチチタケと思ったが、ヒダは荒く、黄色ではなく白い乳液が出ることから、種名は見当がつかなかった。味は少し辛く、おいしいと思えるようなキノコではない。

この山では大群生を形成することもありポピュラーなキノコだが、この日見つかったのはこの場所の数本だけだった。

黄色いフウセンタケはクリフウセンタケのようなキノコだが、柄の基部がふくらんでおり違う。オオツガタケにも似ているが発生環境が異なるのでそれも違うようだ。結局種名は特定できなかった。撮影の際に、邪魔になる落ち葉をかき分けているとムレオオフウセンタケの幼菌が顔を出した。

この日はいろいろなポイントで見られた。

苔むした倒木の間に鮮やかな橙色が見えたので近づいてみると本種だった。

霧が発生して視界が悪かったせいでマイタケが発生するポイントを見過ごして、本来行かない予定だった場所にたまたま来てしまったのだが、なんと本種が発生していた。来る運命だったのだろうか。道端の非常に目立つ場所にあったので、よく誰かに採られなかったと驚く。

3個寄り添うように発生しており、被写体としては非常によかった。

綺麗な紫色をしていたが、写真ではその色が出なかった。
少し涼しくなったせいかキノコの発生数は多く、楽しい探索となった。高級キノコの最盛期はあと1週間後くらいだろうか。次の探索が楽しみだ。
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